充実した株とは・・・・
上の写真はクリスマスローズであるが、
SUGOI-ne栽培でなぜこういう花が咲くかといえば、
早春から6月頃までの期間に、株に澱粉・・・・炭素が多く蓄積したからである。
これを燃やして・・・秋に花芽が多く分化したということ。
窒素肥料を与えても・・・こういうことにはならない。
なぜなら、植物は窒素を燃やして活動しているのではないからである。
窒素は細胞増殖するときのアミノ酸の原料だから、栄養生長期には必要な成分であるが、
株の充実期、生殖生長期には、必要以上に体内、細胞内にあってはならない元素である。
もっとも自然界では、そんなに多くの窒素が蓄積するほど窒素がない。
過剰な窒素が含んだ植物というのは・・・人間が肥料を与えて作ったもの。
なぜなら、地球には大氣に窒素ガスが約80%含んでいるが、
植物はこの窒素ガスを吸収できないからである。
吸収出来るのはマメ科植物・・・根瘤バクテリアと共生したものが吸収出来るに過ぎない。
枯れ落ち葉に含んでいる僅かな窒素。
菌糸が腐敗したときに出る窒素。
ミミズなどの動物、昆虫の糞、死骸の窒素。
雨水い含まれる窒素。
この貧しい窒素の中で植物は生長している。
ここには降級される窒素でリービッヒの最少律が支配している。
原種というのは、こういう条件下で生きているが、
この原種を・・・人間がより大きく育てたいと思うとき肥料を与える。
山野草にも与える・・・当然のように。
このとき起こるのが・・・・充実しない株である。
細胞に多くの窒素が含有している。
イネなら・・・青立ち・・・イモチ病の大発生。
ブドウなら眠り病。
リンゴなら・・・・ダイコンリンゴ・・・・着色不良。
白菜なら・・・・ナンプ病の大発生。
バラなら・・・・黒点病・・・・べと病。
いづれも消毒で止めることは出来ない。
病気のほかに・・・・・葉、ツルのみ繁茂して・・・花が咲かないことになる。
デンドロの高芽。
Cymbidiumの二次生長・・・・。
充実した枝、果実、球根、バルブ、種子、花とは・・・・
細胞に多くの澱粉・・・・炭素が蓄積されたものをさす。
花芽が分化する時期に、充分な炭素・・・・炭水化物が蓄積されている条件。
これが健康な花芽を作る絶対の条件である!
このとき問題になるのが・・・充分な光合成が出来ているか出来ていないか。
そういうことであるが、地球の環境は植物にとってベストな条件の年などない。
不足する場合もある!
このとき、植物はどうして少しでも多くの種子を作ろうとしているのか。
光独立自養植物であっても・・・・こういう場合は共生菌のネットワークを利用しているのではないか???
こういうことがわかってきた。
現在の科学で解からない・・・・未知の世界が根圏に構築されている。
葉の持たない光合成を削除した腐生ランは・・・・その世界をちょっとだけ見せいている。
鉱脈が地表に顔を出しているように・・・・。
これまで、この腐生植物は、栽培できないから園芸、農業の世界でクローズアップされることはなかった。
むしろ・・・変わり者として削除されてきた。
葉の持たない腐生植物も花芽を分化させ、花を咲かせ、種子を稔らせる。
このエネルギーは炭素である。糖である!
ラン菌による炭素循環栽培法は・・・・充実した細胞を作る栽培法である。
この栽培法では、ラン菌がリンサンを供給する。
健康な身体を作るにはリンサンが必要であるが、
栽培ではこのリンサンが良くきゅうすうされないということが起こるが、
これは、枯れはがなく、材木腐朽菌が生息しない植物生態系が削除、破壊された場合に起こる。
ラン菌による炭素循環栽培。
そうすると自然に健康な花芽が分化することになる。
カタクリの群生地の夥しい花。
爛漫の桜の花。
・・・・・・・
死に花を見て・・・・沢山咲いたと思ってはならない。
市販されいるクリスマスローズ 左
それをSUGOI-neで植え替えて一年後の株 右
植物栽培で、花栽培、果樹、果実、穀物を得る農業では、
健康な受粉可能な花を咲かせることは、絶対条件である。
このために花性ホルモン・・・フロリゲンの発見は・・・多くの学究の夢であった。
先年、日本の学者によって世界で初めて発見されたということである。
本当に、この物質を植物に与えれば・・・・未熟な植物でも花をつけるのであろうか。
前項に記した100年に一度咲くアンデスの巨大高山植物プヤ ライモンデーも・・・・
ここで記すのはこのフロリゲンのことではない。
健康な植物の身体の「炭素率」のことである。
窒素と炭素の割合のことである。
ラン菌による炭素循環栽培法は「健康な身体」を作る栽培大系である。
健康な身体を作る「生態系」である!
無理に花を人為的処理で咲かせることではない。
一日でも早く、一年でも早く・・・・
人間が植物と関ると・・・植物のサイクルを・・・短縮することが優れた技術と考えるようになる。
もっと多くの花を咲かせるなれば・・・・
杉の花粉も・・・旱魃の翌年には多く飛散するという・・・自然観察から・・・・
植物を人為的に旱魃にすると花芽が出るという技術も生まれる。
盆栽の花物などは・・・この技術が用いられる。
ランでも夏に水を切ると花芽が出るといわれてきた!
こういうことと・・・健康な花が咲くというのは、別の意味である。
植物の光合成は・・・健康な身体を作り、健康な花を咲かせ・・・・
健康な種子を稔らせるために行う。
しかし、多くの人が健康な身体は肥料が作ると思っている。
更に窒素が健康を作ると思い・・・多量の窒素を与えて・・・・逆に病気にかけている。
花芽の分化は炭素支配
充実した組織とは・・・・
植物は知っている
己の貯金がどれほどたまったのか????
蓄えが多くなれば・・・・もう一人子供を作ろうと思う・・・・
植物も人間も・・・・子孫を残すには蓄えがいる
この場合の蓄えは窒素ではない。
澱粉である。
つまり燃える「炭素」である。
この炭素が体内に多く蓄積すれば・・・・・
植物も自然と多くの花芽を分化したくなるようになる!
光合成の最終目的は子沢山なのだから・・・・・
昔のことわざに「貧乏人の子沢山」というのがある!
これが現在のラン栽培である。
即ち・・・株を小さな鉢に植えて・・・老化させると・・・沢山花が咲く!
蓄えがないのに多くの花を咲かせれば・・・母体が持たない
当たり前の話である。
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